ワークショップ:
Beyond ボノプラザン標準療法

H. pylori 感染胃炎の除菌治療が保険適用疾患として認可されてから3年以上が経過し、本学会の新ガイドラインでは、薬剤感受性試験を行い最も高い除菌率が期待される除菌療法を行う様に推奨している。クラリスロマイシン(CAM)耐性菌増加による一次除菌率低下が大きな問題であったが、強力な胃酸分泌抑制薬で新規PPIであるボノプラザンを用いることにより、一次・二次除菌ともに90%前後の除菌効果があることが証明された。しかしこのボノプラザン標準療法が最適な除菌療法であるかは証明されていない。すなわちCAMは必要なのか?アモキシシリン併用二剤高用量ではどうなのか?投与期間は7日でいいのか?投与方法は分2でいいのか?抗菌薬の組み合わせは適切なのか?除菌難治例やペニシリンを用いないボノプラザンレジメンは?薬剤感受性試験の必要性は?などの疑問が挙げられるものの証明されておらず、使い方によってはさらなる除菌率の向上も夢ではない。このような現状を踏まえて本ワークショップでは、各施設の工夫によるボノプラザン標準レジメンを超えた新たな除菌療法の検討を募集する。わが国独自の除菌治療について徹底的に討論していただきたい。